
僕らの毎日に、空気公団の音楽が必要だった。
空気公団ニューアルバム「ダブル」全10曲収録の最高傑作再び!
まずはじめに前作から感じたのは、空気公団が進化し続けていることだ。 進化しながら、底抜けの愛を持ち続け、拡大していく感じはなんだか嬉しいし頼もしいし、こんな長く聴き続けられる音楽を作るバンドが他にいないと感じる。 前作『こんにちは、はじまり。』のタイトル曲「はじまり」にある「はじまりが終わらない」というフレーズには機微が詰まり、僕は空気公団の音楽を更に聴 き込むことになった。 今作は「ダブル」というタイトルのアルバムだが、これほどまでに満載なアルバムがあったかと思うほどの聞き応えがあった。昨年の全国ツアーを経て彼 らが感じ取ったものが織り交ぜられ、磨かれ、抜き差しされた贅沢な感じが随所に聴こえてくる。演奏メンバーも非常に豪華で、まさにこのタイトルを表現 するにふさわしい面々が連ねている。ゲストボーカルに中村一義を迎えた「つながっている」、空気公団の新境地「マスターの珈琲」、U-zhaan と tico moon 吉野による「知らない街へ行こう」。中でも音楽がずば抜けているのが「僕にとって君は」ではないかと思う。これは空気公団にしか出来ない音楽だ。 昨年から声優の花澤香菜のプロデュースをし、今年 2 月に発売された『透明な女の子』を手がけた山崎ゆかりは、その作品が初プロデュース作品として話 題を呼んだ。山崎独自の考えはそこにも生かされ、こういうことも出来るのかと関心したほどであった。その制作をあいだに挟んだことによって、幅が広がっ たのではと僕は分析している。 僕の音楽感は空気公団によって変わったと言っても過言ではない。これまで意識していなかった小さな物事や、誰にも見せられなった自然体の自分、誰の 心も繊細で感情豊かであること。僕は空気公団音楽に、体温や湿度を感じている。こんなにも音楽が必要不可欠で、愛しい人に聴かせたいと考えたことがなかっ た。そして、自分の素直な気持ちが目の前に見えてきそうな感覚もなかった。
来年 2017 年、結成 20 周年を迎える空気公団。僕は空気公団の音楽をもっと知り、味わいたいと思っている。そしてこの音楽を持って彼女の家に出かけようと思う。
TRACK LIST
DISC1 | ||||
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01 | 変化する毎日 | |||
02 | あなたのあさ | |||
03 | つながっている | |||
04 | 失ってしまった何ものか | |||
05 | ペン | |||
06 | 不思議だね(instrumental) | |||
07 | マスターの珈琲 | |||
08 | 知らない街へ行こう | |||
09 | 僕にとって君は | |||
10 | 新しい道 |