国府達矢
2018.03.20
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伝説のシンガーソングライター”国府達矢”、15年ぶりのオリジナル・アルバム「ロックブッダ」より”薔薇”のOfficial Audioが公開!

国府達矢15年ぶりのオリジナル・アルバム「ロックブッダ」をいよいよ明日3月21日にリリースする国府達矢。
本日アルバムより”薔薇”のOfficial Audioを公開しました。

発売後4月20日(金)には新代田FEVERにて「ロックブッダ」リリース記念ライブの開催も決定。
七尾旅人、そしてメンバーがレコーディングに参加しているskillkillsとの3マン。
本作のレコ発に相応しいラインナップでのスペシャルライブとなります。
また、愛知県で開催されるフェス森・道・市場への出演も発表されています。

本作を聴いた盟友・七尾旅人、音楽家・向井秀徳さん、波多野裕文さん(People In The Box)。
そして音楽ライター・磯部涼さん、八木皓平さんからのメッセージも届いています。


◆ 国府達矢 “薔薇” (Official Audio)
https://youtu.be/JBqe4eWwql0


伝説のシンガーソングライター”国府達矢”、15年ぶりのオリジナル・アルバム「ロックブッダ」で完全復活。

1998年、「MANGAHEAD」として小林武史のレーベルからデビュー。鮮烈なポップセンスで話題を呼ぶも、より強烈で純粋な創造欲求に駆られ、荒野へ。
2003年、インディペンデントで作り上げたジャパニーズオルタナティブ・ロックの大傑作「ロック転生」をリリース。さまざまな分野のアーティストに衝撃を与え、シンガーソングライター七尾旅人は、国府達矢に3枚組アルバム「911fantasia」を捧げた。しかしその後、なんと10年以上に及ぶ沈潜。果てしなく続いた苦闘。

実はその間に、想像を絶する3枚のアルバムが作り上げられていたにもかかわらず、リリースに向かうことが出来なくなるほど、追い詰められていた精神。社会との糸口を見出しきれないほどに広がってしまっていた、過剰な創造力。まるでジャン・デュビュフェによって定義づけられたアール・ブリュット、「生の芸術」のように。大幅にレールを外れ、変形を繰り返し、音楽のフレームさえ越えて、しかし人間の、そしてこの世界の真っ芯を掴もうとするかのような、普遍の音への試行錯誤。一人の男による、あまりに孤独な、跳躍。そのサウンドは、背景にある苦難を忘れさせるほどに、優しく、強い。そして爆発的に斬新でポップ。未知との遭遇を成し遂げ帰還したロックブッダが、またしてもポップミュージックの最大容量を更新していく。勇気ある音楽的冒険に対して、今ようやく、照明が当たるときです。


2018年、今作品「ロックブッダ」を皮切りに、3作品連続リリースが決定。新たな国府達矢のスタートを飾る本作は、彼のイマジネーションが追い求めた理想のバンド・サウンドへの挑戦でもありました。何年もの年月を必要としたミックス作業は、最終的にDSDをプリマスター化する事で完結。縦・横・奥行、あまりにも立体的なサウンドがまず初めに耳に飛び込んできます。この未来的な立体音響の中に、しっかりとロック・バンドが持つ身体性を兼ね備えているところが”国府サウンド”の驚くべき特徴と言えるでしょう。また国府により練り上げられた設計図を基に、skillkillsのスグルとサトシがリズム隊として参加し、この音世界の特異性に強度を与えています。この作品が日本におけるオルタナティブ・ミュージックの一つの到達点であることに間違いありません。90年代音楽の再発見時代でもある今、ありし90年代と、来たる2020年代のミッシング・リンクをこれまでにない形で切り結ぶ本作は、時代とシンクロする重要な1枚としても聴けますが、どこまでもタイムレスなその響きは、トム・ヨーク、ジェフ・バックリィなどの90年代を彩ったソングライターたちに加えて、プリンス、カエターノ・ヴェローゾ、ジミ・ヘンドリクス、ジョニ・ミッチェル、ロー・ボルジェス、フランク・ザッパ、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンなど、古今東西、真にオリジナルな音楽を愛してやまない全ての方の手元へ是が非でも届けたい、本当の傑作となっています。

また、世界に革新的なカルチャーとして飛び出していった日本のアニメーションにもシンパシーを示してきた国府の「視覚的にanimateされてゆく音像」は、偉大な音楽家のみならず、大友克洋や新海誠のような別ジャンルの表現者たちも想起させます。アートワークは新進気鋭、22歳のイラストレーター雪下まゆがこの作品を聴きこみ、描き上げました。国府達矢の今後に、ぜひご注目ください。


【リリース情報】

国府達矢 New Album『ロックブッダ』国府達矢
New Album『ロックブッダ』

2018.03.21 On Sale
PECF-1149 felicity cap-279 / ¥2,600+tax

[収録曲]
01. 薔薇
02. 感電ス
03. いま
04. 祭りの準備
05. アイのしるし
06. weTunes
07. 続・黄金体験
08. 朝が湧く
09. 蓮華
10. Everybody’s @ buddha nature


国府達矢「ロックブッダ」リリース記念ライブ

■2018.04.20(fri) @新代田 FEVER
18:30 open / 19:00 start
出演 : 国府達矢(ROCK BUDDHA FORM) / 七尾旅人 / skillkills
ADV ¥3,000 (+1drink)
チケット : 2018.02.10(sat)発売開始
ローソンチケット (Lコード:70491)、チケットぴあ (Pコード:108-309)、e+、FEVER店頭
Info : FEVER 03-6304-7899


「ロックブッダ」へのメッセージ

自分にとって彼の音楽はいつも灯りだった。国府達矢の不在を感じながら、この15年余り、彼の音楽があったはずの場所に向けて、歌い続けてきた気がする。でも、2018年3月、もうその必要はなくなった。本格的な春を目前にして、長い積雪が解けていく時、どんな珍しい花が咲いたことよりも、このアルバムの存在が嬉しい。おかえり、国府さん。帰ってきてくれて、ありがとう。

七尾旅人

連続する個人の想いは人知れず、オレも知らぬ、誰かの重いしょいこみに混雑、知り塗る。
七尾旅人から散らされた、リコメンぴしゃりクらされた、この音と匂いにとても、今とっても、オレは出会ってしまった。
オレはうれしかった、オレは出会った!

向井秀徳

曼荼羅のように精緻で鮮やかなアンサンブルが、ありふれたロックバンドの形式で鳴らされるという衝撃。オルタナティブロックもファンクもインド音楽もブルーズもヒップホップも浪曲も、原型をなくすほどに撹拌された音楽を聴いて、
民族音楽というのはこうしてアップデートされるのかもしれない、 となんとなく思った。8年前に一度は完成していたというこの作品。
音楽は時間を超えるというけれど、 実際に年月の耐久テストを軽々ととび越えてやってきた、全音楽好き歓喜の傑作です。

波多野裕文 (People In The Box)

「国府達矢っていうミュージシャンは、その頃のオレにとって、とても大きな存在だったんだ」(『音楽が終わって、人生が始まる』より)
七尾旅人に1日かけてこれまでの人生について聞いた際、00年代前半、彼が創作の苦しみに立ち向かっていた頃に拠り所となった音楽のつくり手として挙げ、知ったのが国府達矢の名前だった。
その後、七尾から、既に完成していた『ロックブッダ』の音源を聴かせてもらって驚いた。それは、日本のロック・ミュージック史におけるミッシング・リンクであるどころか、近代化によって歴史が切断されてしまった(かのように感じられる)本国の――いや、日本に限らない汎アジアの文化を再構築するような異様な力を持った作品だった。
そんな『ロックブッダ』がいよいよリリースされる。国府達矢という大きな存在がこの世界にぽっかりと空いた巨大な穴を埋めるのだ。

磯部涼

グィンを思わせる歌唱やリズミカルなポエトリー ・リーディング、躍動するファルセットといった多彩なヴォ―カリズムが混然一体となった固有の「うた」
と、それがもたらすはちきれんばかりの激烈な多幸感。 その「うた」 をアンプリファイするのは、60sサイケデリック・ロックのフレイヴァ―を漂わせながら空間を自在に行き来する圧巻のギター・リフと、skillkillsの面々が繰り出すしなやかさとダイナミズムを併せ持ったリズム。 「うた」 とバンド ・サウンド、そして空間を巧みに使った音響操作が統合されることで産まれる、リズムと音色の複雑なコンビネーションがもたらす未曽有の快楽が本作の肝だろう。
このアルバムは 『ロック転生』 がそうだったように、 いや、 それ以上にこの国のミュージック・ラヴァ―たちに途方もない勇気を与えるはずだ。“スピリチュアルな感電に最高の歓喜をのせて”、 この音楽は今、ぼくたちに届けられた。この国はまた、 国府達矢というとてつもなく巨大な才能に揺さぶられることになる。

八木皓平


【Profile】

1998年MANGAHEADとしてデビュー。2001年国府達矢としてライブ活動を開始。2003年国府達矢『ロック転生』をリリース。2007年salyuに楽曲提供開始。2011年salyu×salyu『s(o)un(d)beams』に2曲作詞で参加。2011年ロックブッダシングル『+1Dイん庶民』をリリース。2017年7月より自主企画弾き語りイベント”onzou”を開始。すでに完成している三枚のオリジナル・アルバムのリリースを控え本格的に活動を再開。