ZIGGY
2019.08.26
event

力強い歌で、ポリープ切除手術からの復帰第1弾ライブを成功させたZIGGY。

ZIGGY森重樹一、そしてZIGGYが帰ってきた!
昨年末に声帯ポリープが見つかり、その切除手術を春のツアー終了後に行なった森重樹一。
手術は無事終了し、その後、ニュー・シングルの制作に入っていたことも本人のブログでも明らかになっていたが、ZIGGYがファンの前に姿を現わすのは、術後初だ(なお、森重個人としては8月14日にはカヴァー・セッション・イヴェントで新横浜ニュー・サイドビーチでライヴを行なっている)。
春のツアーの最終公演から数えると、期間だけでみれば3ヵ月だが、ファンにとっては長い3ヵ月間だったと思われる。
そんな、まさに”待望”のステージが8月24日に東京・八王子オリンパスホールで行なわれた。
その復帰第1弾ライヴの模様をお伝えしよう。

……とその前に、この日のリハーサルで印象的なシーンがあったので軽く記しておきたい。
通常のリハーサルでは、当日演奏する曲をプレイしつつ、バンド・サウンドのバランスやプレイの細かな調整を確認するが、そうしたことも行ないつつ、ドラム・ソロ~ベース・ソロのリハーサルも行なわれたのだ。
それも、森重がリハーサルの残り時間をスタッフに確認して「ソロ(のリハ)をやっとく?」と提案したもの。
そうしたちょっとした一瞬の空気感からもZIGGYが森重のソロ・ユニットではなく、5人のバンドとしていい状態であることが感じられた。
また、リハーサル自体は、1時間以上行なわれ、この日のセット・リストの中から10曲以上がプレイされたであろうか。
そのリハーサルにも全力で臨むメンバー達。本番前にすでに汗びっしょりになっていた姿も心に残った。

ZIGGYそして迎えた、ライヴ本番。
オープニングSEの「威風堂々」に導かれ、メンバーが登場。CHARGEEEEEE…(ds)がステージ中央で”帰ってきたぜ、ZIGGY!!”と叫び、会場のテンションを一気に引き上げる。
そのテンションのまま「EASTSIDE WESTSIDE」、「ROCK SHOW」、「ヒカリノアメ(hyper punk ver.)」というアッパーな3曲を立て続けに披露!!
その歌いっぷりからは、ポリープ切除手術の影響を感じることはない。
森重らしい、”ややハスキーでロックな声”は健在だし、ステージングを含めて、むしろパワフルになった印象さえ受ける。

「銀のパレット」を終えての2回目のMCでは、八王子ネタや森重の生まれ故郷である三多摩ネタを絡める。
そして、”ロックン・ロール、聴きたいか?”という森重の言葉に続き、懐かしい「PASSION REDのおまえを抱いて」がプレイされる。
さらに、ファースト・アルバム『ZIGGY~IN WITH THE TIMES』から「I WANT YOUR LOVE」など3曲が演奏された。
ファースト・アルバムが発表されたのは30年も前になるが、今のZIGGYの手にかかると30年前の楽曲が今のタフさやトーンを伴って”2019年のロックン・ロール”として響きわたっていく。
また、MCではその『ZIGGY~IN WITH THE TIMES』のリレコーディング作の歌入れを明後日(8月26日)に行なうこと、そしてそのファースト・アルバムが当時国立市に住んでいた森重にとって、その思い出も含めて”三多摩くさいアルバム”だということが語られた。
そのMCの流れで届けられたのは「BIRDS ON STRINGS」。
森重がアコースティック・ギターを手に歌い上げるバラードは前半のハイライトの1つであっただろう。

“Ladies & Gentlemen, Mr. CHARGEEEEEE…!”という森重のシャウトに続いて、ドラム・ソロへ。
派手なルックスと派手なアクションでドラムを叩きまくるCHARGEEEEEE…。
そして、CHARGEEEEEE…が”相方”と言うToshi(b)をステージに呼び込み、ベース・ソロ・タイムへ。
ZIGGYではピック弾きと指弾きを交えたグルーヴィなプレイでライブを支えるToshiだが、このソロ・タイムではスラップやタッピングも見せ、驚かせてくれる。
リズム隊でのソロ終盤でのCHARGEEEEEE…が叫んだ”これが今のZIGGYのリズム隊だぜ!”という言葉には強い自信も感じられた。

ZIGGY後半は、再始動後の楽曲を中心に組まれたこともあり、今のZIGGYをより強く印象付けることになったのではないだろうか。
ステージを左右に動き、拳を振り、全身で盛り上げていく森重、着実でいて個性も感じるプレイとコーラスで大活躍するカトウタロウ(g)、そのカトウタロウとともにフレーズと多彩な音色でZIGGYのロックン・ロールを彩っていく佐藤達哉(key)、そしてToshiとCHARGEEEEEE…のリズム隊。
バンドならではの一体感、ZIGGYならではの世界観が繰り広げられていく。

「踊らされたくないのなら」を終えてのMCでは、ニュー・アルバムの曲作りを進めて、日本全国にもっともっとロックン・ロールを伝えていきたいと語ってくれた森重。
その決意表明に続いて、アコースティック・ギターを手にバラードの「君の笑顔より美しい花を知らない」を届けてくれた。
レポート冒頭ではポリープ切除手術の影響を感じさせないと記したが、最後のサビのハイ・トーンの伸びを聴いた時、手術がいい結果に結びついたなと感じられた。
また、この楽曲はリリースから1年半ぐらいだが、すでにZIGGYの代表曲と呼んでも差し支えないほどにファンに浸透しているのではないだろうか?
そして、そのことはZIGGYが自身の過去の名曲に頼ることのない、現在進行形で名曲を生み続けているバンドである証しにもなっていると思う。

本編最後はアルバム『ROCK SHOW』収録の「WONDERFUL FEELING」からシングル「ヒカリノアメ」収録の「MELODY」という流れ。
これは、今年春のツアーの最終公演だった5月24日のZepp DiverCity Tokyoの本編最後と同じだったのだが、ここにも最新のZIGGYが最高であるという自負が表われているように感じられた。

ZIGGYアンコールでは、まずニュー・シングル「I STAY FREE FORVER」の話に触れ、森重は表題曲は「ここから消え失せろ」にしたかったが歌詞で”f××k”を連発しているからムリということになったと語り、軽く笑いを誘う。
その話からてっきりニュー・シングルがプレイされるのかと思いきや、流れてきたのは「君のままでいいから」だった。
うんうん、新曲は10月9日まで楽しみに待っておこう。
そして、「君のままでいいから」を聴いているとグイグイと曲に引き込まれ、カトウタロウのソロ・フレーズも含めてアンコールでこの曲を聴けてよかったなと思わせてくれた。

2度目のアンコールではCHARGEEEEEE…のツー・バスで疾走感を煽る「TEENAGE LUST」から代表曲中の代表曲「I’M GETTING’ BLUE」へ!
観客の大合唱とともに、この夜の何度目かとなるクライマックスを迎えることとなった。
そうなると、メンバーが去ってもアンコールの声は大きくなるばかりだ。

すぐに5人がステージに現われる。
そして、森重がこの曲の背景となった当時の新宿の話から”その曲を今、八王子でやります”と語り「TOKYO CITY NIGHT」へ。
続けざまに最後の最後に「GLORIA」をプレイ!!
森重と観客全員の歌声が会場を揺らして、ZIGGY復帰の第1弾ライブは幕を閉じた。

そう、今夜はZIGGY復帰第1弾ライブだったのだ。
終わってみれば、全29曲、3時間弱というヴォリューム、そしてグリッターでハード、そしてメロディアスなZIGGYのライブという面では、いい意味で”復帰第1弾”というスペシャル感はなかったかもしれない。
それぐらい自然で、上り坂にいる近年のZIGGYの姿を見せてくれたように思う。

さてZIGGYの今後だが、10月9日にはシングル「I STAY FREE FOREVER」をリリース。
そして、恒例となっている秋冬の全国ツアーが行なわれる。
そのツアーは全26公演と、ZIGGY再始動後、最大規模のもの。
この夜、加速し続ける自分自身を証明したZIGGY、その秋冬ツアーにも期待が高まるばかりだ。


ZIGGY「ROCK’N’ROLL SINGER NEVER DIE」 2019.8.24 @東京オリンパスホール八王子 セットリスト

01. EASTSIDE WESTSIDE
02. ROCK SHOW
03. ヒカリノアメ(hyper punk ver.)
MC
04. この夜の向こうへ
05. その引き金を引け
06. 銀のパレット
MC
07. PASSION REDのおまえを抱いて
08. I WANT YOUR LOVE
09. LAZY BEAT
10. 上海GIRL
MC
11. BIRDS ON STRINGS
12. 虹を見た
ドラム・ソロ~ベース・ソロ~リズム隊ソロ
13. CELEBRATION DAY
14. 逃避行
15. LET ME GO ROCK’N’ROLL
16. I CANNOT GET ENOUGH
17. まだ見ぬ景色が見たくて
18. 踊らされたくないのなら
MC
19. 君の笑顔より美しい花を知らない
20. STAY GOLD
21. ONE NIGHT STAND
22. DON’T STOP BELIEVING
23. WONDERFUL FEELING
24. MELODY
~ENCORE1~
01. 君のままでいいから
~ENCORE2~
02. TEENAGE LUST
03. I’M GETTIN’ BLUE
~ENCORE3~
04. TOKYO CITY NIGHT
05. GLORIA


【リリース情報】

ZIGGY『I STAY FREE FOREVER』

2019.10.09 Release
PECF-3241 / ¥1,500+税

[収録曲]
01. ここから消え失せろ
02. PRIMAL SCREAM
03. NEGATIVE SPIRAL
04. I STAY FREE FOREVER


【LIVE情報】

ZIGGY TOUR2019 ROCK SHOW season3「GET THE FxxK OUT‼」

■2019.10.11(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2019.10.14(月/祝) @東京 Zepp DiverCity Tokyo
開場 16:00 / 開演 17:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2019.10.18(金) @大阪 BIG CAT
開場 18:00 / 開演 19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

■2019.10.20 (日) @名古屋 SPADE BOX
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

■2019.10.26(土) @徳島 club GRINDHOUSE
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)DUKE高松 087-822-2520

■2019.10.27(日) @松山 サロンキティ
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)DUKE松山 089-947-3535

■2019.11.01(金) @札幌 PENNY LANE24
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)WESS 011-614-9999

■2019.11.03(日) @帯広 MEGA STONE
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)WESS 011-614-9999

■2019.11.05(火) @釧路 NAVANA STUDIO
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)WESS 011-614-9999

■2019.11.07(木) @秋田 LIVESPOT2000
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)GIP 022-222-9999

■2019.11.09(土) @仙台 CLUB JUNK BOX
開場 17:30 / 開演 18:00
(問)GIP 022-222-9999

■2019.11.10(日) @郡山 CLUB#9
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)GIP 022-222-9999

■2019.11.16(土) @宮崎 SR BOX
開場 17:30 / 開演 18:00
(問)BEA 092-712-4221

■2019.11.17(日) @鹿児島 SR HALL
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)BEA 092-712-4221

■2019.11.21(木) @神戸 VARIT.
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

■2019.11.23(土) @岡崎 CAM HALL
開場 17:30 / 開演 18:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

■2019.11.24(日) @岐阜 CLUB ROOTS
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

■2019.11.28(木) @金沢 GOLD CREEK
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800

■2019.11.30(土) @新潟 GOLDEN PIGS RED STAGE
開場 17:30 / 開演 18:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800

■2019.12.01(日) @長野 CLUB JUNK BOX
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800

■2019.12.06(金) @広島 セカンド・クラッチ
開場 18:30 / 開演 19:00
(問)キャンディープロモーション広島 082-249-8334

■2019.12.08(日) @米子 AZTiC laughs
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)キャンディープロモーション岡山 086-221-8185

■2019.12.13(金) @名古屋 ボトムライン
開場 18:00 / 開演 19:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822
※全席指定 ※3歳以上チケット必要

■2019.12.15(日) @博多 DRUM Be-1
開場 16:30 / 開演 17:00
(問)BEA 092-712-4221

■2019.12.26(木) @東京 中野サンプラザホール
開場 17:30 / 開演 18:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2019.12.27(金) @なんば Hatch
開場 17:30 / 開演 18:30
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

※会場により入場時別途ドリンク代必要
※全席指定公演以外は未就学児入場不可
※全席指定公演は3歳以上チケット必要

一般発売日 : 2019.08.10(土) 10:00~
一般チケット料金 : 6,000円 (税込)


【プロフィール】

1984年に森重樹一を中心に結成。1987年10月5日、徳間ジャパンよりアルバム『ZIGGY~IN WITHTHE TIMES~』でメジャーデビュー。2ndアルバム『HOT LIPS』収録曲の「GLORIA」がフジテレビ系ドラマ『同・級・生』の主題歌となり大ヒット。バンドブームを牽引したカリスマ的R&Rバンド。1984年の結成以来、メンバーの脱退・加入・復帰、活動休止を繰り返し、2008年2月に無期限の活動休止を発表。
30周年イヤーとなる2017年には、約10年振りのシングルとアルバムをリリース。更に、2018年10月にリリースした最新アルバム「ROCK SHOW」がロングセラー中!ライブは世代を超えた多くのファンが詰めかけ、ソールドアウト続出。
近年TVの音楽番組やバラエティ番組への出演機会も増え、ネット上でも注目が集まり、まさに再ブレイク中!のレジェンドミュージシャンである。

◆ZIGGY OFFICIAL WEBSITE ⇒ http://morishigejuichi.jp/