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2018.10.12 UP

4月25日にリリースしたuchuu; 2nd Full Albumのリミックス音源「2069 Remixes」が配信にてリリース!
リミックスを担当したのは、今年2月にライブにて共演を果たした80KIDZ、そしてuchuu;が楽曲を提供したPlayStation®4専用ゲーム『LET IT DIE』の音楽プロデューサー山岡晃。
元々親交のあった両者と、出会いやそれぞれの印象、そして今回の音源に至るまでを語る内容になっています!
今週は80KIDZとの対談を掲載!次週、山岡晃氏との対談を掲載予定!

uchuu;×80KIDZ

リミックスはある種、他者の楽曲を使った自身の創造や実験の場でもある。普段自身では出来ないこと、ブレーキを利かせていること、パブリックイメージや概念の打ち破りを、「違った面」と称し、試せたり先鞭づけへの場化も可能だ。それは時に、新たなるフェイズや違った引き出しや可能性にリミキサー自身を気づかせたり、出会えたりへと繋がったりもする。
まさに80KIDZによるuchuu;のニューアルバム『2069』収録の「BOY」(アニメ『遊☆戯☆王VRAINS』ED曲)のリミックスからは、それらをも感じた。80KIDZの音楽性やリミックス作品として思い浮かぶのは、あのエレクトロクラッシュやレイヴィさだろう。しかし今リミックスは、それらとは多少異なるもの。80KIDZらしさを擁しながらも、その根底にはアフターEDMなフューチャーベースが敷かれていたりする。加えて、ややふわっとした柔らかさやアダルトな雰囲気を纏わらせた新しい解釈も印象深い。
彼らの新しい方向性や基軸とも伺える同リミックス。本人たちの真意は如何に?
今年2月開催のuchuu;初の主催クラブイベント「uchuu,Presents ‘CosmiCspaCe’」にて初共演した両者。従来より80KIDZのファンであったKと共にリミックスの彼らなりの概念も含め色々と話を訊いた。

uchuu;×80KIDZ

――Kさんは先日の初の主催クラブイベントにて、どのような想いから80KIDZを誘ったんですか?
K: 第一の理由は「大好きだから」でした。このイベントを思い立った時に真っ先に浮かんだのが80KIDZさんで。エレクトロのユニットながら、その音楽性にロックを感じていたんです。是非僕たちのお客さんにも彼らのカッコ良さを知ってもらいたかったし、観てもらいたくて。

――当日の彼らにはどのような役割を期待してたんですか?
K: 「クラブイベントだから」と言って、いきなりハウスのDJと一緒にやっても、お客さんもきっと馴染みがないだろうから、対処に困るだろうとの懸念もあったんです。そんな中、80KIDZこそバンド好きのお客さんも気に入ってもらえ、且つ事後、クラブに足を運ぶきっかけになる可能性を擁しているイメージがあって。それから、どんどんハマって行っても戻ってきやすいアーティストですからね、彼らは。一般的に僕たちのお客さんってバンド好きが中心だと思うんですが、そんな方々にも観てカッコイイと感じてもらえる自信はありました。
ALI&: むっちゃいいこと言ってくれる! いやー、嬉しいです。
JUN: 僕ら元々そのようなライヴハウスとクラブシーンとを繋ぐ存在で居たかったんです。なので今のKくんの言葉は本望だし、冥利に尽きますね。

uchuu;×80KIDZ

――この誘いや共演に際して、80KIDZ側からは、集まるお客さんの層的なものも含め特に不安も無く?
ALI&: けっこう僕ら、ロックバンドとも一緒に演ってきてましたからね。実際、やっても受け入れられたり、ウケたりもしていたんで。そこへの不安は全く無かったですね。特にuchuu;は自分たちのことをしっかりと把握して誘ってくれている感が凄くあったし。それはuchuu;に限らず、そこに集まるお客さん的にも僕らのやっていること、やりたいことを分かってくれる。そんな自信がありました。逆に、やりやすいだろうとの確信があったぐらい。過去には全く僕たちのことを分からずに呼ばれるケースもありましたからね(笑)。
JUN: あと自分たち的にも、その日はハコ(会場)がクラブだっただけで、あえてクラブイベントを意識せず臨みました。スタートも夕方の17時ぐらいだったし。普通にライヴを演る感覚で出させてもらったんです。

――実際にuchuu;ファンの前でプレイをした際には、何か従来と変えた部分があったりしたんですか?
ALI&: 正直、いつものクラブでのプレイに比べ、比較的お客さんに分かりやすいセットリストでは挑みました。ここ最近は、分かりやすいものと、これからを感じさせるものとをコントラスト的にメリハリをつけてプレイすることが多いんですが、それに対し、uchuu;が出る前の盛り上げ役に徹しようという気持ちはありました。

uchuu;×80KIDZ

――ちにみに、その「分かりやすさ」とは?
ALI&: お客さんに合わせてというよりかも、テンション的な部分での分かりやすさですね。当日は自分たちの曲をバンドセットでプレイしたんですが、数あるレパートリーの中でも、割とロック的なものを中心にプレイしたんです。元々僕たちも持っているものはロックスピリッツだったりするので、そこまで明確に意識してではなかったですが。
K: めちゃくちゃカッコ良かったです。かなり盛り上がりましたからね。
JUN: とか言いつつ、「自分たちの前なんだから、あんまり派手に盛り上げないでくれ」とか(笑)?俺らが逆の立場だったらそう思っちゃうだろうな(笑)。
ALI&: 一応出順を意識した選曲だったけど、もっとバキバキに盛り上げて欲しかったとか(笑)?
K: 正直、僕個人的には、「もっとガンガンにいってくれても良かったのに…」と思って観てました(笑)。
ALI&: 控え目の選曲にしたんだけど、逆にそれが裏目に出ちゃってた(笑)。
K: でも、むちゃくちゃ評判は良かったです。
ALI&: 分かります。伝わってきました。「どうやって反応したら良いんだろう…?」的な戸惑いはあったでしようが(笑)、みなさんが楽しんでいるのは凄く伝わってきましたから。
K: お客さんもですけど、メンバーも普通にフロアでお客さんと一緒に踊ってしまっていたという。出番が控えているのに(笑)。

uchuu;×80KIDZ

――80KIDZさんから見たuchuu;は、どんなバンドですか?
ALI&: 僕たちはダンスミュージックに向かってベクトルを伸ばしてきた人間ですが、気持ちや想い、演りたいことのスタンスは近いし、似たような音楽を聴いてきた人たちなんだろうなって。あと、楽曲を聴いていてもちょっとヒネていて。そこは凄く似てますね(笑)。一筋縄ではいかないし、自分たちのアイデンティティを凄く主張してくるバンドだなって。その辺り凄く近しいし、非常にシンパシーを覚えます。
JUN: 楽曲の仕上がりから、違ったタイプの楽曲印象を受けるでしようが、お互いヒネたエモさや、メロディセンスのエモさは凄く通ずるものがありますからね。
ALI&: それをエモ押ししないところがまたいい。押せばいいのに、あえて押さないクールさ。その気持ちやセンス、分かるなぁ。新作も聴かせてもらいましたが、コンセプト的にもしっかりまとまってるし。
JUN: ホント、僕らと違ってちゃんとしてる(笑)。ライヴもムチャクチャ完成度が高かったですから。僕ら性格的にも粗さが売りなので、あの計算された感じと緻密さ、それらが見事に整理された様は見習うべきところが多数でした。ライヴも作品も自分らとは違い、かなり緻密ですからね。
ALI&: 普通は逆なんだけどね。ロックバンドの方が粗くて、ダンスミュージックの方が緻密というのが多い中、僕らはお互い逆という(笑)。アルバムも凄く作り込まれてますからね。うーん、羨ましい。

uchuu;×80KIDZ

――で、今回の「BOY」のリミックスですが、聴いてかなり驚きました。
ALI&: 作業の流れとしては、まずは僕が雛形を作り、それをJUNに投げて仕上げてもらいました。幾つかパターンを作ってそこから選んだんですが、どれにも「今風なものを入れたいんだよね?」との無言のメッセージを込めておきました。
JUN: ことこの曲のリミックスに関しては、ALI&が作ってくるものを僕が整頓していってって感じの分担だったんですが、中でもフィーチャーベースっぽいアプローチが現在っぽいなと。で、それらの雰囲気をこのリミックスに着地させたんです。

――てっきりガシガシのエレクトロでくると予想していたんで、かなり意外でした。
JUN: 結果、面白いものが出来たかなって。僕らっぽくもなく、uchuu;っぽくもないものに仕上がりましたからね。
ALI&: フューチャーベース自体、僕らこれまであまり手を出してなかったジャンルだったんです。やろうと思えばいつでもやれたんでしょうが、流行もあったんで、起用する期を伺ってました。で、「今なら大丈夫だろう」と。

――それは、やるならブームじゃない今がチャンスだと?
ALI&: そうです。フューチャーベースの当初のイメージって僕ら的にはかなりギラギラしたもので。でも、最近はその辺り落ち着いてきましたからね。今、スタンダードになりつつあり、且つ僕らのOKラインに入ってきたんです。ちょっと前まではEDMの延長みたいなところも感じていて、“ダセえな…”って感覚だったんですが、今は逆に、「雰囲気があるな…」ってところまで下りてきたんで。今ならみなさんも新鮮に感じてくれるんじゃないかなと。

uchuu;×80KIDZ

――原曲が擁している高揚感やピーク感を、あえてクラブミュージック的なアプローチながら、その辺りを制御しているのも興味深いです。
ALI&: 原曲よりアゲる必要はないとは思っていたし、オリジナルは演奏でけっこうアガるじゃないですか。それで充分だろうと。あとは、めちゃめちゃおしゃれに聴こえるものにしたかった。その辺りはリミックスならではの冒険でもあったり。なので、僕たちの楽曲も今後は、このようなテイストのものも現われてくるかも。まずはその先鞭づけをさせてもらった感もあります。
K: これが届いた時、(uchuu;の)メンバー間からも「むっちゃおしゃれやん!!」ってなりました。逆にやりたいようにやってくれたし、80KIDZの新しい側面が見れた気がして凄く嬉しかったです。
JUN: 原曲とアレンジが全然違う方が聴いている人も面白いでしょうから。「うわっ、こんな風に変身するんだ!?」「こんなに変わるんだ!!」って。その方が嬉しいだろうし。その辺りの面白さも伝わってくれたらいいなって。これを機に新しい出会いや興味をもってもらえる。そんなキッカケ的な役割もリミックスにはありますからね。
K: 僕ら的には、あの原曲でやりたかったアシッド感を理解してくれて、上手く咀嚼して使ってくれていたところが嬉しかったです。“さすが、この人たちは僕らのことを分かってるな”って。

――シンセ音にしても、これまでの80KIDZさんを連想させるエレクトロクラッシュやレイヴィーさとも違い、フワッとさせていた部分も印象的でした。
ALI&: そこは意識しました。
JUN: そうそう。シンセの音には非常にこだわりました。ふわっとさせながらもアタック感のある…その辺りは色々と試行錯誤してみました。
K: 僕、これを聴いて、即、“どうやってこの音を作るんだろう…?”ってシンセに向かいましたから(笑)。それから今回のリミックスで80KIDZの今後への新たなる進化や変化への期待も湧きました。

uchuu;×80KIDZ

――今後、お互いに望むものがあったら教えて下さい。
JUN: また是非機会があれば一緒にやりたいですね。大きな舞台の際はオープニングアクトでもいいんで是非呼んで下さい(笑)。
K: 機会があったら是非! だったら僕らも80KIDZのクラブツアーでのライヴアクトとして出させて下さいよ。
ALI&: やりますか!!
JUN: K君はDJとかは?
K: 「何でDJせぇーんの?」とか、よく聞かれます(笑)。誘われたりもするし。僕らも今後はクラブセット(クラブでの演奏スタイル)も構想していて。でも、話していて感じたんですけど、むちゃくちゃお2人とも自分に近いんですよね。お2人を足して2で割ったら、きっと僕なんやろうなって(笑)。

――私も80KIDZのお2人はとても良いバランスと違った個性をお持ちだからこそのユニットの成立を感じます。
K: この2人のバランスや共存は羨ましいですよ。

――80KIDZさんは今年デビュー10周年を迎えられたんですよね?
JUN: そうなんです。今、CAMPFIREでクラウドファンディングをやっていて。そこでの支援金で10周年記念のベスト盤を出す画策をしています。みなさん是非支援をお願いします。
ALI&: で、9月8日にはその10周年記念のライヴも渋谷WWWXにて行います。それ以降もDJのツアーもやりながら、ライヴも考えつつ、ニューアルバムも作っていこうかなと。
JUN: 今、新曲も沢山作っているので、年内にはアルバムとして出したいですね。こちらも楽しみにしていて下さい。
K: ホント80KIDZは、かっこいいんで、是非観たり聴いたりして欲しいですね。マジおススメなので。

uchuu;×80KIDZuchuu;×80KIDZuchuu;×80KIDZ

【池田スカオ和宏】


80KIDZ / エイティーキッズ80KIDZ (エイティーキッズ) Profile
‘07年1月に結成、エレクトロ・ユニット。自主制作で2枚のMIX CDをリリース後、様々な国内外アーティストとの共演を経て楽曲制作を開始。オリジナル楽曲やリミックスがSNSを通じて瞬く間に世界中で話題となり、初期作品集の12”シングル『DISDRIVE EP』(2008/04)は即完売を記録。以後、フル・アルバム5作品、リミックス集やダンス・トラック集をリリースし、FUJI ROCK FESTIVAL、ROCK IN JAPAN、COUNTDOWN JAPAN、SUMMER SONICをはじめとするビッグ・フェスに出演。ロックとダンスの垣根を越えて活躍中。
2018年春にデビュー10周年を迎え、初のベスト・アルバム『BEST KIDZ – The Best of 80KIDZ 2008-2017』をリリースした。
◆ Official WEB ⇒ http://80kidz.net/


uchuu; / ウチュウ uchuu; (ウチュウ) Profile
Crossover Music Creators
幅広いダイナミクスと高揚感を、様々な機材とテクノロジーを駆使し、情景が描かれるようなバンドサウンドと詩世界で、独自の音楽を表現。
2017年新体制となり、洗練されたその音楽性は、テーマとして掲げる”Crossover Music Creators”の通り、様々な音楽をクロスオーヴァーし、新たなサウンドを創造する。
また、RECORDING~MIX、アートワークまでディレクションするなど、マルチな側面も併せ持つ。
そのuchuu;の表現は、音楽以外の芸術表現との親和性も深く、世界初の「DMM VR THEATER」での公演や、MV等でも観測でき、新たな表現を追求し続ける。
◆ Official WEB ⇒ www.uchuu-sound.com

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