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2014.12.18 UP

[Music Go Round] インタビュー 或る感覚

結成から4年、オリコンインディーズチャート1位を獲得したトリプルA面シングル「ナチュラル/初夏のピラニア/ロマンティックアルカイダ」のリリースや、精力的なライヴ活動を経て、2ndアルバム『バイタルリスペクト』。を発表した。
結成からの歴史、そして2014年を総括したような一作を作り上げたロン(Voice&Guitar)、大野(Guitar)、Kou(Bass)、北原ジャンクション(Drums)にインタビューを行った。

Interview & Text : Daishi “DA” Ato


―― 大学生の頃に結成したということですけど、NUMBER GIRLやASIAN KUNG-FU GENERATIONなんかに影響を受けているそうですね。
ロン「音楽をやってない頃から聴いてたのがアジカンで、アジカンが好きだっていうからNUMBER GIRLを聴いて、NUMBER GIRLが好きだっていうから、SONIC YOUTHを聴いて、って感じでルーツを辿っていった感じですね。4人が共通して好きなバンドかもしれないです」

―― そして、閃光ライオットに挑戦してます。
Kou「『やるからには勝とう!』という気持ちで出たらファイナルまで残れて。そこから徐々にキャッチーになっていったというか。でも、それ以降も音楽性含めて二転三転してるバンドですね」
北原「でも、基本的にはパンクの考え方は失わないようにしてるというか。前はサウンドでパンクを表現しようとしてたけど、今はロンの歌詞とかで表現しようとしてますね」

―― サウンドではなく精神面で。
ロン「そもそも、精神面以外のパンク、音楽的なパンクっていうものはこの世に存在しないと僕は思ってて。音が尖ってようが尖ってなかろうが、自分の思想や歴史を伝える音楽がパンクだと勝手に思ってます。そういう意味で自分たちの音楽は、メンバーのこれまでの歴史を乗せてるという意味でパンクなのかなって思ってますけどね」

―― 結成してから二転三転したって仰ってましたけど、具体的にどんなことが変わりました?そして、そうやって変化していく中でも変わらない部分ってありますか?
ロン「周りに対して八つ当たりをしてた時期に作ったひとつ前のアルバムは、乱暴な作品になったなって思ってます。良くも悪くも荒々しい感じで、無闇矢鱈に人に斬りつけるようなことをやってたんですよ。でも、そういう音楽は続かないなって思うようになって、そういうメンタルの変化が音楽に現れてますね」
大野「僕は尖ってる部分は変わってないと思ってて。音も痛いままだし、そんなに落ち着いてないと思うんですよね」
ロン「でも、一番大きな変化は歌詞ですね。ちゃんと相手のことを想っている内容になってて、自分が優しくなったとは思わないですけど、歌詞に多少思いやりが身についてきたのかなと」

―― 今回、作品の方向性について話し合いはあったんですか?
北原「『ずっと聴けるもの』っていうのがコンセプトでした」
ロン「まあ、後になったら『ずっとは聴けねぇな』って思うかもしれないですよ?それはその時のエネルギーで作ってるから。ただ、色褪せず聴けるものっていうのは名盤だし、そういうものを作れたらいいよねって話はずっとしてました」

―― サウンドに関して、周りの人から「丸くなった」と言われたそうですけど、そんなことないですよね。
ロン「専門的な話ですけど、プレゼンスっていう超高音域があって、今回はこれがマックスで出てますから(笑)。そうしないと録れない音域があるんです。それを耳に痛く伝えないためのミックスをしてるんですよ。だから、音楽的に格好良いレベルは保ちつつ、ちゃんと耳にやさしいアナログな音っていうのを目指して今回は作ってます」

―― では、今作の聞かせどころを教えて下さい。
Kou「全部なんですよね。歌詞も歌も楽器隊も。そのバランスの良さを聴かせたいですね。それぐらい録りこぼしがないアルバムなんですよ。ただ上手くまとまってるんではなく、一回り大きいレベルで整合性が取れた良いアルバムだなって思いますね」

―― 僕が今作で一番好きな瞬間は、「夕焼けは見たくなかった」の中盤以降のパートなんですよ。
大野「俺もデモで聴いたとき、そこはいいなと思いましたね」
Kou「元々は弾き語りの曲だったんですけど、評判がよかったのでまたアレンジしてみようってことでやってみました」
北原「『亀の速さで』も弾き語りでしたね」

―― これも良いですよね。「対話」も良いし、「エンドロールで乾杯」も好きです。
ロン「最後の方はまったり聴かせるような感じにしてるんですけど、今挙げてもらった曲は前のアルバムにはなかった要素ですね。自分が思う日本語のオルタナの一番いい部分なのかなっていうのを、この3曲にギュッと詰め込みました」

―― たしかに、ブッチャーズやイースタン・ユースといったバンドに対する深いリスペクトを感じます。
ロン「元々、the Get Up KidsとかMineralとか、そこら辺のバンドも好きなんですけど、それと似たようなことを彼らはいち早くやってて。彼らのサウンドを聴くと、『日本人で良かったな』って思えるし、そういう意味でのリスペクトは今回出てるのかなって。そこが前回とは全然違う部分なんだと思います」

―― では、最後に今年一年を振り返ってもらえますか?
ロン「今年は年明けからバンド的に関わる人が変わったり、人間関係に変化が出て、『頑張らないとね』っていうスタートだったんですよ。そこから会場限定盤1,000枚を3ヶ月で売り切るっていう無謀な挑戦をして、結局売り切って。そういう流れがあって今回、現時点での集大成として良い作品が録れたし、きれいな形で一年終われるなって。めちゃめちゃ充実してたと思います」



或る感覚 PROFILE

2010年5月結成。
泥臭く何処となく懐かしさを感じさせる“グッドメロディー”をあくまで鋭角にならす四人組オルタナティブバンド。
2012年3月よりデモCD「CITY STYLE ALTERNATIVE」を店舗限定で発売し、2,000枚を完売させる。
2013年1月、初の全国流通盤である1st Album「カウンター」をリリースし、同音源が「タワレコメン」に選出される。同年9月にはトリプルA面シングル「ナチュラル/初夏のピラニア/ロマンティック・アルカイダ」をリリースし、オリコンインディーズウィークリーチャートにて1位を獲得。
2014年3月より会場限定で「画家と筆EP」を発売。それに伴い3月~6月にかけて全国ツアーを開始し、当初予定の1,000枚をツアー中盤の段階で完売。6月21日にはホームである下北沢ERAにて初のワンマンを開催。チケットSOLD OUT、入場規制の大成功を収める。

◆ 或る感覚 Official Site
http://arukankaku.main.jp/

或る感覚「バイタルリスペクト」
赤色のグリッター / 世界は赤色
PECF-3112 / ¥2,037+税
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MusicGoRound
毎週月~金 20:00~22:00 ON AIR
(第一週目放送後、1ヶ月リピート放送)

ニッポン放送によるインターネットラジオ、Suono Dolce内番組「Music Go Round」。
しゃべりの達人ではないけれど、熱い気持ちで音楽を勧められる音楽キュレーターが曜日代わりで登場します。木曜日はSPACE SHOWER MUSIC が担当! 宣伝担当が毎月出演、インディーズアーティストを中心に良質な楽曲を選曲していきます。
◆ Music Go Round オフィシャルサイト
http://www.suono.jp/mgr/

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[過去のインタビュー]

・2014年7月度 : 王舟さん
・2014年8月度 : go!go!vanillasのみなさん
・2014年9月度 : 「あらかじめ決められた恋人たちへ」より池永正二さん
・2014年10月度 : Lyu:Lyuのみなさん
・2014年11月度 : 赤色のグリッターのみなさん

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