2019年、最後に残された絵本のようなフォークロア『けものたちの名前』。
自然をデザインするうつくしい形 “ROTH BART BARON の黄金比” で創られた普遍的で新しい音楽。
~この感情が、きみを、きみだけの存在にする~
大胆にエレクトロニクスを導入し、音楽的探求に力を注いだ3rd ALBUM『HEX』は結果として未開な風景をバンドに運んでくれた。音楽誌の年間ベストに入り、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのツアーにも参加。全国ツアーでは東京・渋谷WWW2公演を始め多くの公演をソールド・アウトさせ、夏には『SWEET LOVE SHOWER ’19』などのフェス出演。作品への熱い反応、全国で出会ったオーディエンスの声は彼らのもとへと届き、3年ぶりのリリースだった前作『HEX』からわずか1年で4枚目となるニューアルバム『けものたちの名前』を完成させた。
今回の挑戦は<自分たちが得意なことをやりきる>を合言葉とし、ROTH BART BARONの奥底にあるコア部分へとどこまで深く潜ることが出来るか。そして掴んだ核心を握りしめたまま、自身の最大の魅力である「美しさ」「雄大さ」「祝祭感」を持って、どこまで解像度高く1枚のアルバムとして落とし込むことが出来るかであった。人間は単調な人工物より、見るほどに緻密で複雑な動植物、職人による匠の技が施された建造物に視線を走らせることで、一つ喜びを感じることが出来るのだという。だとしたならば、細部までが聴くほどに”うつくしい”本作は、音楽という無形なものをROTH BART BARONの黄金比を用い普遍的で新しい音楽を創り出すことに成功したと言える。
シンプルな言葉で綴られる詞の世界は、自我の目覚めとの境界線上で、ふと飛び出す子供の問いかけのようだ。社会の様々な決まりごとの中に生きる私たちからは遠く離れた世界であり、人類以外の物語とも受け取れる世界観は、モーリス・センダックの絵本や、A・A・ミルン(くまのプーさん)の児童文学などの普遍的名作を想起させる。初めは誰もがその色鮮かな絵に魅了され、夢や想像力を刺激し何度も読み続けてしまう絵本のような魅力がここにはある。ゲストボーカルとして優河、Ermhoi、Maika Loubté、HANAが参加。三船雅也の声と、多くの女性の声が交わることで性別すら曖昧なものとなり、言霊となって人々のもとへ届く。運命のように出会った13歳のHANAの歌声は、社会とまだ接続しきれない小さな子供の気持ちで世界を歌おうとした三船の心模様を、意識せず自然にすくい上げてしまった。
また、サウンド面においての挑戦は『HEX』を遥かに超え、岡田拓郎(ex. 森は生きている)を始め、今やバンドメンバーともいえるサポート陣が惜しみなくクリエイティブを発揮。ライブでの圧倒的なバンド・アンサンブルがどの作品よりも熱いエネルギーを伴って詰め込まれている。今回は馴染みのホーン・セクションだけでなく、徳澤青弦弦楽カルテットが彩りを添え、ROTH BART BARONの音楽表現の可能性をまた大きく広げることに成功。ミックスは1st AL『The Ice Age』で出会い親交を深めてきたJonathan Low(The National、Justin Vernon<Bon Iver>関連作品)、3rd AL『HEX』で出会ったL10MixedIt(Chance the Rapper、No Name)の2 人のグラミーエンジニアも参加。マスタリングは前作に引き続きChris Athens(Drake、Dirty Projectors)によって施された。実直すぎるとも言える彼らの歩みを振り返ると、そこにはきれいな「けもの道」が出来ていたのである。
バンドの魅力を多面的に表現するため、高木正勝やSteve Jansenのプロデュースを手掛けてきた林口砂里を共同プロデューサーに迎え、アート・ディレクション&デザインは、数々の装丁や美術展のポスターなどを手がける近藤一弥が担当。オリジナル作品とともに雑誌や広告などで活躍する写真家・澁谷征司が撮影し、”仕立て屋のサーカス”でも知られるsuzuki takayukiが衣装協力で参加、ミュージックビデオは日本を代表する映像ディレクター・菱川勢一が率いる”DRAWING AND MANUAL”チームにより手がけられる。彼らの音楽から、同じ価値観に共鳴し集うのは決してクリエイターだけではない。『HEX』発売時に設立されたファンとバンドとのコミュニティ”PALACE”は進化の一途をたどり、今秋に”PALACE”メンバーによって1から企画されたプラネタリウム公演は即日完売。宇宙、オーロラ、星たち、彼らの音楽のスケールと初めてマッチしたと言って過言ではない空間はファンの想像力によって作り出された。2019年を”らしく”活動するROTH BART BARONを取り巻く状況からは本当に目が離せなくなっている。
リリース後、バンドはこのニューアルバムと共に最高のメンバーで全国、そしてアジアを周る。そして2020年5月30日、彼らの生まれ育った目黒にあるパーシモンホール単独公演でツアーファイナルを迎える。この大ホールにアルバム参加メンバーが集結し、映像・ヴィジュアルと共に描かれる未知の世界を夢見ながら、『けものたちの名前』は産み落とされた。
01. けもののなまえ
02. Skiffle Song
03. 屋上と花束
04. TAICO SONG
05. MΣ
06. 焔
07. HERO
08. 春の嵐
09. ウォーデンクリフのささやき
10. iki
TYOLP1023 felicity cap-319 / ¥3,300+税 (LP)
Download or Stream
https://ssm.lnk.to/thenameofthebeasts
Director : 近藤一弥 、Cine-calligraphy, Editing: 筒井 萌
Created by DRAWING AND MANUAL
Director : 渡邊 哲
三船雅也(vo/g)、中原鉄也(dr)による東京を拠点に活動している2人組フォーク・ロック・バンド。
2014年、1st AL『ロットバルトバロンの氷河期』をフィラデルフィアにて制作。2015年、2nd AL『ATOM』をカナダ・モントリオールにて制作。2017年、EP『dying for』英・ロンドンにて制作。2018年、3rd AL『HEX』を発表し、<Music Magazine><The Sign Magazine>を始め多くの音楽メディアにて年間ベストにランクイン。またサマソニ、フジロックなど大型フェスにも出演し、活動は国内のみならずUS・ASIAにも及ぶ一方、国の重要文化財『山形・文翔館』での公演も成功させる等、独創的な内容とフォーク・ロックをルーツにした音楽性で世代を超え、多くの音楽ファンを魅了している。
・Official Site
⇒ https://www.rothbartbaron.com/
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