Markus Niittynen Trio
(マルクスニーティネントリオ)

PROFILE

マルクス・ニーティネンは1970年1月10日生まれの45歳。2006年に母国のシベリウス・アカデミーでジャズの修士号を獲得し、オランダのロッテルダム音楽院でも学んだ。シベリウスのジャズ学科長でもあるユッキス・ウォティラ(ds,p)を始め、フランク・カールバーグ(p)、ヤルモ・サヴォライネン(p)、ジム・ベアード(key)に師事。シベリウス・アカデミーは世界各国から優秀な人材だけが入学を認められるエリート校であり、83年にジャズ科が設立してから30年の歴史で、現在活躍する同国人のプロ・ミュージシャンのほとんどを輩出している。ハービー・ハンコック、マッコイ・タイナー、ジョーイ・カルデラッツォを吸収して自己のスタイルを確立。98年以降、ヨーロッパ各地で演奏を始め、2009年に南米のアルゼンチンとブラジル、2010、12年には日本を含むアジアでも演奏し、その活動を世界規模で拡大中。2010年は母国のヴェテラン・テナー奏者ペッカ・ピルッカネン率いる”チューブ・ファクトリー”で丸の内コットンクラブに出演した。スウェーデンの女性歌手ヴィクトリア・トルストイらとの共演歴もある。現在はサックス奏者を含む自己のカルテットを率いて、ヘルシンキの”ココ・ジャズ・クラブ”等でライヴ活動を行っている。

『マルクス・ニーティネン・トリオ』はフィンランド人ピアニストが邦人ベーシスト&ドラマーと結成した、非常に珍しい成り立ちのアルバムである。ニーティネンが日本で土村和史(b)、嘉本信一郎(ds)と2012年に共演。そこで音楽的共感を得た3人は、2014年2月に全国8会場のツアーを組んだ。そして最終日の翌日にスタジオ入りして、本作が生まれた。
土村和史は97年、米バークリー音楽大学に入学し、ジョン・ロックウッド、ジョー・ハントに師事して、作・編曲とベースを学ぶ。在学中に「アウトスタンディング・パフォーマー・アワード」を受賞するなど、才能が高く評価される。2001年から日本に定着し、民族音楽色の強いちゃんぷる合奏団、複数のベースによるプロジェクト、様々なセッション等で活動を展開。2008年夏に新婚旅行で北欧を訪れ、現地のミュージシャンと共演している。
嘉本信一郎は1972年東京都生まれ。日野元彦にドラムを師事し、早稲田大学モダンジャズ研究会で活動。96年に北欧へ渡り、スウェーデンでアンダーシュ・シェルベリ、デンマークでアレックス・リールに学ぶ。2002年のローランド・ハナ(p)を始め、アキコ・グレース(p)、ロニー・ヨハンソン(p)、オーヴェ・インゲマールソン(ts)、森泰人(b)らと共演。2013年にはペッカ・ピルッカネン+ロイ・アサフ(p)+中村健吾(b)とのカルテットで日本ツアーを行った。
北欧ジャズに傾倒して現地でドラムを学び、米国志向のドラマーが主流にあって邦人としては珍しい個性を獲得した嘉本と、広い音域とふくよかな音を求めてソロ5度チューニングの調弦法を実践する土村。このような二人だからこそ、邦人がサポートしたありがちなトリオ作の域を超えた内容に仕上がったのである。