師匠、立川談志の意志である「古典を現代に」の志を正当に引き継いだ立川談笑。古典を現代に置き換えた談笑ならではの改作、新作と幅広いジャンルを形成している。1編目は「山号寺号」、若旦那と幇間の一八が繰り広げるこじゃれた言葉遊びを談笑独自のセンスとユーモアで彩った爆笑の一席。2編目は「青菜」、あるお屋敷の主人とその家の庭師の掛け合いからはじまる滑稽噺、当時の夏らしい風情と江戸の香りが満喫できる作品。3編目は三遊亭圓朝の人情噺の代表作「文七元結」。博打で身を持ち崩した盛んの長兵衛、借金で首がまわらず、見かねた娘のお久は自分を吉原に売って金を作ろうとする。今回は古典三編を収録し、江戸情緒がふんだんに楽しめる作品となりました。