宇宙人 (CosmosPeople)
2016.10.28
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【宇宙人 (Cosmos People) ライブレポート】10/9(日) 「FM802 MINAMI WHEEL 2016」@鰻谷LIVE SPACE CONPASS

宇宙人 (CosmosPeople)10月9日、大阪・心斎橋のライブハウス・CONPASSは、台湾のバンド、宇宙人 Cosmos Peopleの登場を前に熱気に包まれていた。熱心な女性ファンのなかに、男性ファンの姿も見える。ギターのアークエ、ベースのファンキュー、ドラムのシャオパン、そしてボーカルのシャオユー、メンバーが順々にステージにあがり、ほぼ満員状態の会場に歓声が響く。6月に横浜でライブを行った後、台北では初の大型コンサートを成功させ、その後は自身のワールドツアーと並行して、ワールドワイドで絶大な人気を誇るバンド・Maydayのコンサートにも出演、上海八万人体育館などのステージを経験した宇宙人。この音楽フェス、MINAMIWHEELでははたしてどんなライブを見せてくれるのか。

宇宙人 (CosmosPeople)1曲目は軽快な口笛のイントロから始まる「那你呢」。リズミカルなテンポに合わせて、ファンキューが指をくるくる回して観客を煽り、アークエも「Put your hands!」、シャオユーは1番を中国語、2番を日本語歌詞で見事に歌い、「Common! 大阪、一緒に!」。ステージから飛び出しそうな勢いのシャオユーに、客席も熱く応え、2曲目はキャッチーで疾走感あふれる「没感覚」。熱唱するシャオユーと向かい合ってベースを弾くファンキューが、曲のテンポアップに合わせてどんどん近づいていく。早くもヒートアップした会場を見て、シャオユーはうれしそうに英語でMCを始めた。
「Hello! MINAMIWHEEL! 僕たちにとって初めてのMINAMIWHEEL、ここ大阪でみなさんと会えて本当にうれしいです。今夜は1分、1秒まで存分に楽しんでね、OK? それでは次の曲は、台湾のとても美しい場所の歌、『要去高雄』!」

南国ムードあふれる宇宙人の代表曲、そのリズムに合わせて楽しそうに踊る観客を「Hey you!」という歌詞にあわせて指さすシャオユー。サビの直前になると「Common!」と手で合図をだして観客を誘うアークエ、そしてファンキューの「一緒に~」の声に観客はそろって「要去高雄♪」と歌う。ラストはシャオユーが最高潮のところで歌を止め、会場中が息をつめて見守るなか、最後のフレーズをすばらしいアレンジで聴かせた。圧巻のステージングだ。

宇宙人 (CosmosPeople)興奮冷めやらぬまま、続いてアークエのMC。「大阪は熱いね! 大阪、愛してる!」と英語で元気よくシャウトし、次は中国語で「中国語でしゃべってもいいかな?」。客席から中国語でOKの返事が来ると「ファンキューが通訳してくれるからね」と無茶ブリ。ご指名を受けたファンキューは「今日はありがとうございます。いまワールドツアーの最中で、大阪が最終地点になりますみなさん最後まで、一緒に楽しんでください!」と通訳のMC。そこにシャオユーのピアノの演奏が始まり、4曲目の「寂寞之上」へ。手を挙げて手拍子をするアークエとファンキューに合わせて、観客の手拍子が始まる。シャオユーのせつない歌声と、ファンキューのクールなベースソロ、ラストはアークエがステージの先端ギリギリの場所でギターをかき鳴らし、ファンの熱い視線と歓声を浴びた。  
ここで、ご機嫌のシャオユーが「写真とっていいかな?」と客席をパチリ、パチリ。そしてサラリと「次が最後の曲です」。驚きの悲鳴が会場に響き渡っても、「盛り上がって行きましょう!」とシャオユー。「もっと高くジャンプできるよね?」と声をかけて、最後の曲は「一起去跑歩」。手拍子をしながらジャンプするファンをうれしそうに見つめるファンキュー、ギターを高くあげるアークエ。シャオユーは「一緒に歌って!」と、最後のサビの「一起去跑歩♪」を歌うと、マイクを観客に向ける。それに「請不要説不♪」と歌って返すファン。会場が一体となったことを強く感じる瞬間となった。こうして熱い拍手と歓声の鳴り止まぬなか、メンバーは手を振ってステージを後にした。

文:熊坂多恵
写真:Yohey Wakamoto(ACCIDENT)